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ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

卜占と医学

筆者 : 金澤秀光 備忘録

 このところ、易についてつらつら思うこと、心に思い浮かんで来ることをランダムに書き連ねたいと思います。

 前期「一の会」臨床講座で、医学は占いに起源をもって今日に至っている。しかもその占術は、現代行われている四診にもつながっていることを講義しました。

 易の始まりは、卜占(ぼくせん)であったことは疑いないようです。

 亀の甲羅を火にあぶって生じる亀裂を視て、吉凶を占っていたのですね。

 占は、卜と口の会意文字。卜は亀裂の象形、口は祝詞を入れておく箱であったようです。

 殷の時代、紀元前1700年ころには、卜占と時を同じくしてシャーマンが社会的に尊敬されていた時代でもあります。

 医学においては、巫医がその主流であった時代でもあります。

 

 卜占、シャーマン、巫医など、現代的感覚では迷信的に映ると思いますが、当時は世の人々の要請に立派に応えることのできるものであったと想像しています。

 それなりに、ちゃんと機能していたと思うのです。

 医学史で習ったと思いますが、巫医から医学が分かれて今日に至ったのは、素晴らしいことである反面、忘れてはならないものがそぎ落ちてしまっているように感じるのです。

 そのうちのひとつに、『霊性』の喪失ということがあると筆者は感じているのです。

 『霊性』に関しては、『いおり日記』でつらつらと連載中ですので、ご興味のある方は訪問してくださいね。

 

 卜占から始まった易もまた、戦国時代に陰陽論と結びついて次第に理論化され、「よく易をおさめる者は、占わずー荀子」と言われるように次第に卜占は行われなくなったようです。

 とは言いましても、たまに街角で売占の易者さんを見かけますが。

 筆者も、易に説かれている論理性に重きを置いているのですが、今頃になって、

改めて意識するようになった、人間に備わっている『霊性』。

 医学のタブーかもしれませんが、このあたりの事も絡めてゆっくりとですが、しばらく稿を重ねたいと思います。

 

www.iori-hermitage.jp

江見先生 望診セミナー

活動報告 筆者 : 大上恵子

「鍼道 一の会」事務局スタッフの大上です。

 

活動報告が続きます(*^^*)

専門学校 大阪医専

先日、3/12に【専門学校 大阪医専】において、こちらの教員であり「鍼道 一の会」メンバーでもあります 江見木綿子先生が、卒業生&在校生対象のセミナーをされるということで!

 

また、稻垣学術部長がサポートに入るということで、

 

入室許可をお願いしたところ、、快く許可していただきました!

 

 

初めてお邪魔する 大阪医専 の施設の立派さに、まずビックリ‼️

 

そして、セミナーに参加されていた皆さんの礼儀正しさとマナーの良さに、感動!

 

(*^^*) 素晴らしい学校だと感じました。

 

大阪医専・セミナー風景

本日の江見先生のテーマは「望診(舌診を含む)」

 

まず初めに、全体的に診るべきポイント、そして顔の どの部分に どんな色が出ていると、どのような状態が考えられるのか?といった説明の後、

 

参加者の皆さんそれぞれにアンケート形式の問診があり、

 

二人一組となって実技を開始。

江見木綿子先生・実技風景

江見先生と稻垣先生がそれぞれのベッドを回り、指導されました。

稻垣順也先生・実技風景

 

舌診・実技風景

「望診・舌診による診立てと、実際の症状が合わない場合は どのように考えればよいか?」

 

そういった疑問・質問にも丁寧に対応しながら実技が進められ、

 

最後は、舌の状態に古い病(発症後、比較的長期間経過したもの)新しい病(最近発症したもの)の両方が現れている方をモデルに、稻垣先生による解説が行われました。

大阪医専・セミナー風景

ここで注意することとして、長時間 舌を出し続けていると、その色が変わってしまう方がおられると。そのため、適宜休憩を取りながら、皆さんで確認されました。

 

 

1時間という短い時間の中で、臨床において大切なことが凝縮されたセミナーだったと感じます。

 

入室・撮影を快諾してくださいました参加者の皆様、並びに教職員の皆様に、心より感謝申し上げます。

 

ありがとうございました!

 

 

www.iori-hermitage.jp

 

 

2017.3.12 活動報告 「鍼灸師のための勉強会」大阪医療技術学園専門学校にて

活動報告 筆者 : 永松周二

   本日13時より、金澤先生のセミナーが開催されました。

 

 

   大阪医療では、今期3回目、最後のセミナーとなりましたが、前回の参加者に加えて、新しい参加者も参加していただきました。

 

   臨床に必要な最低限の知識と解説をしながらの臨床実技と言う、極めてシンプルな構成ながら、初心者にも分かりやすいような解説。

 

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   今回は初参加の男性を診せていただきましたが、みなさん金澤先生の指導の下、切診し、楽しみながら受講してくださいました。

 

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  やっぱり実技が一番受けますね♩

   

  今回は、特に基礎固めの為の原穴診。

更に合谷だけに焦点を絞って、一人一人丁寧に指導されました。

 

   満足して帰っていただきたいと、最後は金澤先生自らが、参加者の疑問、要望に耳を傾ける熱の入りよう!

 

    来年度も楽しく学んでいきましょう。

 

     みなさん、ありがとうございました!

 

 

   

 

 

「不妊」と聞いて、東洋医学で何を思うべきか。

筆者 : 稲垣順也

 

 

国家試験合格レベルの鍼灸師なら、「不妊」と聞けば「腎虚だな」と考えることでしょう。

 

  • 「腎虚」とは何か

「腎虚」という言葉は、「腎」という部分で場所を、「虚」という部分で状態を表しています。

「腎」は、東洋医学における内臓の一つで、生殖能力も含めた生体の底力を貯蔵しているところ

「虚」は、「実」の対義語で、生命力の不足によって問題が起こっている状態

「腎虚だ」と考えることは、不妊の原因を「生体の底力が不足しているせいだ」と診断していることになります。

 

  • 「不妊」から考え始める癖を付けては駄目

さて、冒頭の「不妊ならば腎虚」という考え方には問題があるのにお気付きでしょうか。

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恬惔虚無って?続編

筆者 : 大上恵子

「鍼道 一の会」事務局スタッフの大上です。

 

昨日のブログを書いてから・・

どこか悶々としている自分がいました。

 

その自分が、

「いや、恵子さん、やっぱりこだわりは必要やで?」

とか、、

「こんどは 恬惔虚無になる ことにこだわってるんちゃうん?」

とか、、

 

色々言うもんですから・・(^_^;)

 

その自分の声をじーっと聴いてみました。

 

結局、こだわりも 囚われも わだかまりも、あっていいんだと。

 

というより、ないと困る。

 

なぜなら、そこを乗り越えてこそ恬惔虚無になれると思うからです。

 

こだわり続け、囚われ続けて、もしも病気になったなら、そこで何かに気づいたらいいんだと。

 

そうして気づいたことの積み重ねが、恬惔虚無の境地に導いてくれるんじゃないか?と。。

 

そんな風に思います!

 

そして、どんなに高額な医療を受けても、薬を飲んでも、この「気づき」の積み重ねにはかなわないと思っています。

 

みなさん、ご一緒に目指しませんか?笑

 

今日もお読みくださり、ありがとうございます。

 

 

恬惔虚無って?

筆者 : 大上恵子

「鍼道 一の会」事務局スタッフの大上です。

 

今日から3月!・・・

一月(いちげつ)(い)ぬる二月(にげつ)(に)げる三月(さんげつ)(さ)

 

っていう言葉の意味を実感しています!

なんだかんだとバタバタしている間に、2月が逃げて行ってしまったような感じです。

 

えらいこっちゃ(^_^;)

そんなわけで、今日、私に来たキーワードが「恬惔虚無」でした。

黄帝内経に記されている言葉ですね。

 

『恬惔虚無.眞氣從之.精神内守.病安從來.』

 

心に とらわれ やこだわり、 わだかまりがなく、さっぱりしていれば、気が充実して、精と神は内をしっかりと守るので、病気など入り込む余地もなくなる…という意味だそうです。


・・・恬惔虚無になりたい!!

皆さん、そう思われません??

 

囚われ、こだわり、わだかまり・・みーんな手放してすっきり!?笑

簡単なようで、とっても難しいですよね。。


ちなみに私は「恬」という字が好きなんです。

りっしんべんに舌だなんて、フフッと笑えます(*^^*) 

常に、心にゆとりと遊びを持っていたいですね!

daikei.ichinokai.info

plaza.rakuten.co.jp

閑話 - 漢方は毒?(最終回)

閑話 筆者 : 金澤秀光

 これまでの稿で筆者が皆様にお伝えしたいことは、本来、鍼や漢方が内包している素晴らしい世界を少しでも知って頂き、みなさまのお役に立てて欲しいとの思いからです。

 それとともに、漢方や鍼を含む東洋医学は『体にやさしい』『副作用がない』などというイメージや思い込みの危険性も是非知って頂きたいのです。

 

 前回は麻黄を例にしましたが、これよりさらに猛毒として知られているトリカブトの根について少し触れ、最終稿としたいと思います。

 トリカブトの根は、昔から毒矢に用いられている猛毒です。

 漢方では、附子(ブシ)と呼ばれているものがこれに相当します。

 市販されている漢方薬で、附子が配合されているものは、麻黄附子細辛湯とか真武湯など、それに滋養強壮薬と信じられている、八味地黄丸(腎気丸)などです。

 もっともこれらのお薬に配合されている附子は、水でさらし毒気を緩めたものが用いられていますが、基本的に毒であることには変わりありません。

 もちろん、猛毒のまま生附子として使う場合もあります。

 流石に生附子を用いたエキス剤や市販薬はありませんが、四逆湯類がこれに相当します。

 どのような時に用いるかと言いますと、体温が急速に下がり(気が抜け出て)、顔面蒼白となって手足も急に冷え上り、今まさに死に至ろうとする場合です。

 ちなみに四とは四肢・手足の事で、逆とは冷えあがってくる様を表現したものです。

 このような必死の状態に、いうなれば、起死回生のために劇薬を用いているのです。

 この猛毒に、身体は残りのちからを振り絞って反応する、その反応をうまく救命に繋げるのです。

 

 よ~く考えられていますよ。

 そのメカニズムを学んでいると、心がしびれてきます。

 鍼灸術も同じです。

 様々な原因で意識障害を来したり、今まさに死に赴かんとするものに、起死回生の蘇生術は豊富に存在しています。

 

 人類は有史以前から、様々な病に侵され多くの命を失っています。

 死を目前とした人に対して、古人はただ手をこまねいていたわけではありません。

 古代の医師が、考え付く限りのあらゆる手段・方法を用いてこれを救おうとしたのは当然です。

 その方法・手段は、現代でも十分通用します。

 

 病がどのようなものであっても、病苦からその人を救わんとした古人の熱い思いと足跡が、古典にはたくさん残っています。

 

 我々は、そこから多くの事を学び取り、世の方々のお役に立つことを願っています。

 これから鍼術を学ぼうとする方々。

 あらゆる病に対処してきた歴史的事実から多くの事を学び、人々のお役に立つことで自分の身を立てる志を持って頂きたいと願っています。

  また病で悩んでおられる方、是非とも東洋医学を実践されている先生とご縁がございますようにと願っております。

 

 ではここで、このシリーズを終えたいと思います。

 長きにわたるご愛読に感謝いたします。

 

 追伸:

 古来より毒矢に使われていたトリカブトの根。

 筆者もトリカブトは見たことがありますが、花の色は桔梗に似て、とてもきれいなのです。

 美しいものには毒がある・・・あっ、トゲでしたっけ。

 ご興味のある方は、以下のリンクを覗いてみてください。

  ↓         ↓

 毒矢      トリカブト - Wikipedia