ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

143.陽明病 229条 小柴胡湯

【二二九条】 陽明病、發潮熱、大便溏、小便自可、胸脇滿不去者、與小柴胡湯。方十六。 陽明病、潮熱を發し、大便溏(とう)し、小便自(おのずか)ら可(か)なり、胸脇滿ちて去らざる者は、小柴胡湯を與う。方十六。 陽明病ですから、「胃家実」で潮熱が現…

142.陽明病 228条 梔子豉湯

【二二八条】 陽明病、下之、其外有熱、手足温、不結胸、心中懊憹、飢不能食、但頭汗出者、梔子豉湯主之。十五(用前第十一方)。 陽明病、之を下し、其の外に熱有り、手足温(おん)にして、結胸せず、心中懊憹(おうのう)し、飢えて食すること能わず、但…

141.陽明病 225条 四逆湯と大承気湯

【二二五条】 脉浮而遲、表熱裏寒、下利清穀者、四逆湯主之。方十四。 脉浮にして遲、表熱し裏寒し、下利(げり)清穀する者は、四逆湯之を主る。方十四。 陽明病篇に四逆湯証が記述されているのは、なぜなのでしょうか。 ひとつには、これまで何度も触れて…

140.陽明病 223・224条 猪苓湯

【二二三条】 若脉浮、發熱、渴欲飲水、小便不利者、猪苓湯主之。方十三。 若し脉浮、發熱、渴して飲水せんと欲し、小便不利する者は、猪苓湯(ちょれいとう)之を主る。方十三。 この条文も221条の第一の誤治の後に続く条文だと考えています。 誤治後の経過…

139.陽明病 221・222条 誤治と梔子豉湯

【二二一条】 陽明病、脉浮而緊、咽燥、口苦、腹滿而喘、發熱汗出、不惡寒反惡熱、身重。 若發汗則躁、心憒憒(公對切)反讝語。若加温鍼、必怵惕煩躁不得眠。 若下之、則胃中空虛、客氣動膈、心中懊憹。舌上胎者、梔子豉湯主之。方十一。 陽明病、脉浮にし…

138.220条 二陽の併病 宜大承気湯

【二二〇条】 二陽併病、太陽證罷、但發潮熱、手足漐漐汗出、大便難而讝語者、下之則愈、宜大承氣湯。十(用前第二方)。 二陽の併病、太陽の證罷(や)みて、但だ潮熱を發し、手足漐漐(ちゅうちゅう)として汗出で、大便難くして讝語する者は、之を下せば…

137.219条 四逆湯証と白虎湯証の鑑別

四逆湯と白虎湯に現れる口渇と腹満について、腹証奇覧翼の記載を手掛かりにして鑑別点を探ってみます。 下図は陽明経証、白虎湯証の腹診図です。 また下図は少陰病・四逆湯証の腹満です。 腹証奇覧では、四逆湯証の腹満は、しまりがなくて熟した瓜を按すよう…

136.219条 三陽の合病・白虎湯

【二一九条】 三陽合病、腹滿、身重、難以轉側、口不仁、面垢(又作枯一云向經)、讝語、遺尿。發汗、則讝語、下之則額上生汗、手足逆冷。若自汗出者、白虎湯主之。方九。 三陽の合病、腹滿し、身重く、以って轉側し難く、口不仁し、面垢(あか)づき(又作…

135.陽明病 214条 転気 小承気湯

【二一四条】 陽明病、讝語、發潮熱、脉滑而疾者、小承氣湯主之。 因與承氣湯一升、腹中轉氣者、更服一升。 若不轉氣者、勿更與之。明日又不大便、脉反微濇者、裏虛也、為難治、不可更與承氣湯也。六(用前第二方)。 陽明病、讝語し、潮熱を發し、脉滑にし…

134.陽明病 213条 小承気湯

【二一三条】 陽明病、其人多汗、以津液外出、胃中燥、大便必鞕、鞕則讝語、小承氣湯主之。若一服讝語止者、更莫復服。五(用前第二方)。 陽明病、其の人汗多く、津液外に出で、胃中燥くを以て、大便必ず鞕す。鞕なれば則ち讝語す。小承氣湯之を主る。若し…

133.陽明病 212条 大承気湯

【二一二条】 傷寒若吐、若下後不解、不大便五六日、上至十餘日、日晡所發潮熱、不惡寒、獨語如見鬼狀。 若劇者、發則不識人、循衣摸牀、惕而不安(一云順衣妄撮怵惕不安)、微喘直視、脉弦者生、濇者死。 微者、但發熱讝語者、大承氣湯主之。若一服利、則止…

132.陽明病 209~211条 轉失氣 大・小承気湯

【二〇九条】 陽明病、潮熱、大便微鞕者、可與大承氣湯。不鞕者、不可與之。 若不大便六七日、恐有燥屎、欲知之法、少與小承氣湯、湯入腹中、轉失氣者、此有燥屎也、乃可攻之。 若不轉失氣者、此但初頭鞕、後必溏、不可攻之、攻之必脹滿不能食也。 欲飲水者…

131.陽明病 208条 大承気湯と小承気湯

【二〇八条】 陽明病、脉遲、雖汗出不惡寒者、其身必重、短氣、腹滿而喘、有潮熱者、此外欲解、可攻裏也。手足濈然汗出者、此大便已鞕也、大承氣湯主之。 若汗多、微發熱惡寒者、外未解也(一法與桂枝湯)。其熱不潮、未可與承氣湯。 若腹大滿不通者、可與小…

活動報告ー5月 2018年度 基礎講座

5月13日、朝から降り続く雨の中、今年度2回目の「東洋基礎医学講座」を開催いたしました。 基礎講座は、永松副代表の易学講座から始まるのが定例なのですが、今回は稻垣座長の受け持ち患者さんが調子を崩されているとのこと。もしかしたら往診に向かわなくて…

131.陽明病 207条 調胃承気湯 要鑑別

【二〇七条】 陽明病、不吐、不下、心煩者、可與調胃承氣湯。方一。 陽明病、吐さず、下さず、心煩する者は、調胃承氣湯を與うべし。方一。 この条文は、前回180条を加味して読んで頂ければと思います。 吐かない=少陽病ではない、下痢しない=少陰病でもな…

130.陽明病 179∼206条 陽明病の綱領

陽明病篇に入って、いきなりですが後人の覚書などの攙入が多いと思われますので、陽明病の綱領となる180条のみの解説に致します。 【一八〇条】 陽明之為病、胃家實(一作寒)是也。 陽明の病為(た)るや、胃家實(一作寒)是れなり。 これが陽明病の綱領な…

129.太陽病(下)176∼177条 虚労病 炙甘草湯方意 

〔炙甘草湯方〕 甘草(四兩炙) 生薑(三兩切) 人參(二兩) 生地黄(一斤) 桂枝(三兩去皮) 阿膠(二兩) 麥門冬(半升去心) 麻仁(半升) 大棗(三十枚擘) 右九味、以清酒七升、水八升、先煮八味、取三升、去滓、内膠烊消盡、温服一升、日三服。一名…

128.太陽病(下)176∼177条 白虎湯 炙甘草湯

いよいよ太陽病(下)の最後となりました。 【一七六】 傷寒脉浮滑、此以表有熱、裏有寒、白虎湯主之。方三十八。 傷寒脉浮滑なるは、此れ表に熱有り、裏に寒有るを以て、白虎湯之を主る。方三十八。 この条文中の「此以表有熱、裏有寒」は、注釈文か何かの錯…

127.太陽病(下)175条 甘草附子湯

【一七五条】 風濕相搏、骨節疼煩、掣痛不得屈伸、近之則痛劇、汗出短氣、小便不利、惡風不欲去衣、或身微腫者、甘草附子湯主之。方三十七。 風濕(ふうしつ)相い搏(う)ち、骨節疼煩(こっせつとうはん)し、掣痛(せいつう)して屈伸することを得ず、之…

126.太陽病(下)174条 去桂加白朮湯=白朮附子湯

【一七四条】 傷寒八九日、風濕相搏、身體疼煩、不能自轉側、不嘔、不渴、脉浮虛而濇者、桂枝附子湯主之。若其人大便鞕(一云臍下心下鞕)、小便自利者、去桂加白朮湯主之。三十六。 傷寒八、九日、風濕(ふうしつ)相(あ)い搏(う)ち、身體疼煩(とうは…

125.太陽病(下)174条 桂枝附子湯 去桂加白朮湯

【一七四条】 傷寒八九日、風濕相搏、身體疼煩、不能自轉側、不嘔、不渴、脉浮虛而濇者、桂枝附子湯主之。若其人大便鞕(一云臍下心下鞕)、小便自利者、去桂加白朮湯主之。三十六。 傷寒八、九日、風濕(ふうしつ)相(あ)い搏(う)ち、身體疼煩(とうは…

124.太陽病(下)173条 黄連湯

【一七三条】 傷寒、胸中有熱、胃中有邪氣、腹中痛、欲嘔吐者、黄連湯主之。方三十五。 傷寒、胸中に熱有り、胃中に邪氣有り、腹中痛み、嘔吐せんと欲する者は、黄連湯(おうれんとう)之を主る。方三十五。 172条は、太陽と少陽の合病でした。この条文にも…

123.太陽病(下)172条 黄芩湯 黄芩加半夏生姜湯

【一七二条】 太陽與少陽合病、自下利者、與黄芩湯。若嘔者、黄芩加半夏生薑湯主之。三十四。 太陽と少陽の合病、自下利(じげり)する者は、黄芩湯(おうごんとう)を與う。若し嘔する者は、黄芩加半夏生薑湯之を主る。三十四。 冒頭に、太陽と少陽の合病と…

122.太陽病(下)170条 171条 白虎加人参湯ー無表證者

【一七〇条】 傷寒脉浮、發熱、無汗、其表不解、不可與白虎湯。渴欲飲水、無表證者、白虎加人參湯主之。三十二(用前方)。 傷寒、脉浮、發熱して、汗無く、其の表解せざるは、白虎湯を與うべからず。渴して水を飲まんと欲し、表證無き者は、白虎加人參湯之…

121.太陽病(下)169条 白虎加人参湯ー背微悪寒

【一六九条】 傷寒無大熱、口燥渴、心煩、背微惡寒者、白虎加人參湯主之。三十一(用前方)。 傷寒、大熱無く、口燥(かわ)きて渴し、心煩し、背微惡寒する者は、白虎加人參湯之を主る。三十一(前方を用いる)。 この条文、168条の条文と併せて読むと、有…

120.太陽病(下)168条 白虎加人参湯

【一六八条】 傷寒若吐若下後、七八日不解、熱結在裏、表裏倶熱、時時惡風、大渴、舌上乾燥而煩、欲飲水數升者、白虎加人參湯主之。方三十。 傷寒若しくは吐し、若しくは下して後、七、八日解せず。熱結んで裏に在り、表裏倶に熱し、時時惡風し、大いに渴し…

2.四気調神大論

春の季節、すなわち立春から立夏までの3カ月を発陳(はっちん)と称します。 この季節はまるで種から芽が出るように、気が徐々に発生し始める季節であります。私たちの感覚としては、冬の寒気が緩み、物事が始まる予感を感じさせ、何かしら自然と悦びを感じ…

119.太陽病(下)166条 瓜蒂散

【一六六条】 病如桂枝證、頭不痛、項不強、寸脉微浮、胸中痞鞕、氣上衝咽喉不得息者、此為胸有寒也。當吐之、宜瓜蔕散。方二十八。 病、桂枝の證の如くなるも、頭痛まず、項(うなじ)強らず、寸脉微(すこ)しく浮、胸中痞鞕し、氣咽喉に上衝し、息するこ…

118.太陽病(下)165条 大柴胡湯ー心中痞鞕

【一六五条】 傷寒發熱、汗出不解、心中痞鞕、嘔吐而下利者、大柴胡湯主之。二十七(用前第四方)。 傷寒發熱、汗出でて解せず、心中痞鞕し、嘔吐して下利する者は、大柴胡湯之を主る。二十七(前の第四方を用う)。 傷寒に罹って発熱、自汗したけれど表証が…

117.太陽病(下)164条 大黄黄連瀉心湯

【一六四条】 傷寒大下後、復發汗、心下痞、惡寒者、表未解也。不可攻痞、當先解表、表解乃可攻痞。解表宜桂枝湯、攻痞宜大黄黄連瀉心湯。二十六(瀉心湯用前第十七方)。 傷寒大いに下して後、復た汗を發して、心下痞し、惡寒する者は、表未(いま)だ解(…