ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

筆者 : 金澤秀光

167.少陰病 301条 麻黄附子細辛湯

【三〇一条】 少陰病始得之、反發熱、脉沈者、麻黄細辛附子湯主之。方一。 少陰病始めて之を得て、反って發熱し、脉沈の者は、麻黄細辛附子湯(まおうさいしんぶしとう)之を主る。方一。 この条文、短いので病態が今ひとつ掴み切れません。 そもそも、少陰…

166.少陰病 282条 少陰病形悉備

【二八二条】 少陰病、欲吐不吐、心煩但欲寐、五六日自利而渴者、屬少陰也。虛故引水自救。 若小便色白者、少陰病形悉具。小便白者、以下焦虛有寒、不能制水、故令色白也。 少陰病、吐せんと欲して吐せず、心煩し但だ寐(いね)んと欲し、五、六日自利して渴…

165.少陰病 281条 少陰病の綱領

【二八一条】 少陰之為病、脉微細、但欲寐也。 少陰の病為(た)るや、脉微細、但(た)だ寐(いね)んと欲するなり。 少陰病の病は、脈が微細で、ただ横になって寝たがるものである。 意訳が必要ないくらい簡単な内容です。 これまで太陽病から、ずっと条文…

164.太陰病 279条 桂枝加芍薬湯 桂枝加大黄湯

【二七九条】 本太陽病、醫反下之、因爾腹滿時痛者、屬太陰也、桂枝加芍藥湯主之。大實痛者、桂枝加大黄湯主之。三。 本(もと)太陽病、醫反って之を下し、爾(そ)れに因りて腹滿し、時に痛む者は、太陰に屬するなり。桂枝加芍藥湯(けいしかしゃくやくと…

163.太陰病 277条 宜四逆輩

【二七七条】 自利、不渴者、屬太陰、以其藏有寒故也、當温之。宜服四逆輩。二。 自利して、渴せざる者は、太陰に屬す。其の藏に寒有るを以ての故なり。當に之を温むべし。四逆輩(しぎゃくはい)を服すに宜し。二。 下痢をしても、口渇が無いのは、臓に寒が…

162.太陰病 276条 宜桂枝湯

【二七六条】 太陰病、脉浮者、可發汗、宜桂枝湯。方一。 太陰病、脉浮の者は、汗を發すべし、桂枝湯に宜し。方一。 太陰病篇に、なぜ桂枝湯なのでしょうか。 桂枝湯は、発表剤でした。 5.太陽病(上)2・3条 中風と傷寒症状の意味 しかも冒頭に「太陰病…

161.太陰病 273条~275条 太陰病の綱領

【二七三条】 太陰之為病、腹滿而吐、食不下、自利益甚、時腹自痛。若下之、必胸下結鞕。 太陰の病為(た)るや、腹滿して吐し、食下らず、自利(じり)益々甚だしく、時に腹自ら痛む。若し之を下せば、必ず胸下結鞕(けっこう)す。 いよいよ太陰病に入って…

160.少陽病 263条~272条 少陽病の綱領から最終条まで。

【二六三条】 少陽之為病、口苦、咽乾、目眩也。 少陽の病為(た)る、口苦(にが)く、咽(のど)乾き、目眩(くるめ)くなり。 いよいよ少陽病に入って参りました。 この263条は、少陽病の綱領です。 まずはこの条文、心下季肋部に鬱熱があるので口内が苦…

159.陽明病 262条 発黄 麻黄連軺赤小豆湯

【二六二条条】 傷寒瘀熱在裏、身必黄、麻黄連軺赤小豆湯主之。方四十四。 傷寒瘀熱裏に在り、身必ず黄す、麻黄連軺赤小豆湯(まおうれんしょうせきしょうずとう)之を主る。方四十四。 この条文も短いので、今ひとつ病態が見えて来ません。 例によって新た…

活動報告ー6月基礎講座

6/10、梅雨入り宣言が出た直後の大阪。幸い、降雨は免れ、曇天の中開催させていただきました「鍼道 一の会」東洋基礎医学講座のレポートです。 台風接近の影響もあったのか湿気が満載のこの日、金澤・大上ともに朝から忘れ物が続出! …「湿邪」の仕業?って…

158.陽明病 261条 梔子檗皮湯

【二六一条】 傷寒身黄發熱、梔子檗皮湯主之。方四十三。 傷寒、身黄にして發熱するは、梔子檗皮湯(ししはくひとう)之を主る。方四十三。 260条に引き続いての黄疸です。 260条と異なる所は、発熱している点だけですが、茵蔯蒿湯証との鑑別点が分かりませ…

157.陽明病 260条 橘子色 茵蔯蒿湯

【二六〇条】 傷寒七八日、身黄如橘子色、小便不利、腹微滿者、茵蔯蒿湯主之。四十二(用前第二十三方)。 傷寒七、八日、身黄(おう)なること橘子(きっし)の色の如く、小便不利し、腹微滿する者は、茵蔯蒿湯之を主る。四十二(前の第二十三方を用う)。 …

156.陽明病 256条 脉滑数 宜大承気湯

【二五六条】 陽明少陽合病、必下利。其脉不負者、為順也。負者、失也。互相剋賊、名為負也。脉滑而數者、有宿食也、當下之、宜大承氣湯。四十(用前第二方)。 陽明と少陽の合病、必ず下利す。其の脉負ならざる者は、順と為すなり。負の者は、失なり。互い…

155.陽明病 252条~255条 晴不和 宜大承気湯

【二五二条】 傷寒六七日、目中不了了、睛不和、無表裏證、大便難、身微熱者、此為實也。急下之、宜大承氣湯。三十六(用前第二方)。 傷寒六、七日、目中了了(りょうりょう)たらず、睛和(せいわ)せず、表裏の證無く、大便難く、身微熱する者は、此れを…

154.陽明病 248・249条 蒸蒸発熱 調胃承気湯

【二四八条】 太陽病三日、發汗不解、蒸蒸發熱者、屬胃也、調胃承氣湯主之。三十二(用前第一方)。 太陽病三日、發汗して解せず、蒸蒸(じょうじょう)として發熱する者は、胃に屬するなり。調胃承氣湯之を主る。三十二(前の第一方を用う)。 【二四九条】…

153.陽明病 243条 呉茱萸湯

【二四三条】 食穀欲嘔、屬陽明也、呉茱萸湯主之。得湯反劇者、屬上焦也。呉茱萸湯。方二十九。 穀を食して嘔せんと欲するは、陽明に屬するなり、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)之を主る。湯を得て反って劇しき者は、上焦に屬するなり。呉茱萸湯。方二十九。 条文…

152.陽明病 241条 大下後 宜大承気湯

【二四一条】 大下後、六七日不大便、煩不解、腹滿痛者、此有燥屎也。所以然者、本有宿食故也、宜大承氣湯。二十七(用前第二方)。 大いに下したる後、六、七日大便せず、煩解(はんげ)せず、腹滿痛する者は、此れ燥屎(そうし)有るなり。然る所以の者は…

医学で扱わない諸問題について

通常、医学ではいわゆるスピリチュアルな問題は取り扱われていません。 この動画で取り上げているのは、共感性が非常に高いが故に、患者さんの症状をそのまま受けてしまい、自ら病んでしまった症例を取り上げています。 また通常見えないはずの霊的存在が観…

151.陽明病 240条 宜 大承気湯 桂枝湯

【二四〇条】 病人煩熱、汗出則解。又如瘧狀、日晡所發熱者、屬陽明也。脉實者、宜下之。脉浮虛者、宜發汗。下之與大承氣湯、發汗宜桂枝湯。二十六(大承氣湯用前第二方桂枝湯用前第二十一方)。 病人煩熱するは、汗出ずれば則ち解す。又、瘧狀(ぎゃくじょ…

150.陽明病 239条 発作有時者

【二三九条】 病人不大便五六日、繞臍痛、煩躁、發作有時者、此有燥屎、故使不大便也。 病人大便せざること五、六日、臍を繞(めぐ)りて痛み、煩躁し、發作時有る者は、此れ燥屎(そうし)有るが故に大便せざらしむるなり。 冒頭に「病人」とありますが、こ…

149.陽明病 238条 大承気湯に宜し

【二三八条】 陽明病、下之、心中懊憹而煩、胃中有燥屎者、可攻。腹微滿、初頭鞕、後必溏、不可攻之。若有燥屎者、宜大承氣湯。二十五(用前第二方)。 陽明病、之を下し、心中懊憹(おうのう)として煩し、胃中に燥屎(そうし)有る者は、攻む可し。腹微(…

148.陽明病 237条 蓄血 抵当湯

【二三七条】 陽明證、其人喜忘者、必有畜血。所以然者、本有久瘀血、故令喜忘。屎雖鞕、大便反易、其色必黑者、宜抵當湯下之。方二十四。 陽明の證、其の人喜忘(きぼう)する者、必ず畜血(ちくけつ)有り。然(しか)る所以の者は、本(もと)久しく瘀血…

東洋医学講座・公開動画 ~翳鍼~(5月臨床講座より一部抜粋) 

2018年5月27日に開催しました臨床医学講座の一部を動画にて公開しました。 翳鍼(えいしん)とは、鍼を身体に接触・刺入すること無く、かざすだけで気を動かし効果を得ることのできる鍼法です。 モデルになって頂いたのは、多忙により体調を崩され、講座当日…

147.陽明病 236条 茵蔯蒿湯

【二三六条】 陽明病、發熱、汗出者、此為熱越、不能發黄也。 但頭汗出、身無汗、劑頸而還、小便不利、渴引水漿者、此為瘀熱在裏、身必發黄、茵蔯蒿湯主之。方二十三。 陽明病、發熱し、汗出ずる者は、此れ熱越すと為(な)す、黄を發すること能わざるなり。…

145.陽明病 233条 蜜煎導

【二三三条】 陽明病、自汗出。若發汗、小便自利者、此為津液内竭、雖鞕不可攻之。當須自欲大便、宜蜜煎導而通之。若土瓜根及大猪膽汁、皆可為導。二十。 陽明病、自汗出ず。若し汗を發し、小便自利する者は、此れ津液内に竭(つ)くると為す。鞕(かた)き…

活動報告ー5月 臨床医学講座

気持ちよく晴れました5月27日、大阪・南森町にあります大阪医療技術学園専門学校の教室をお借りしての臨床医学講座です。 午前の時事講義は、稻垣座長による『弁証の概略』。 稻垣座長 弁証の基になるのは、陰陽・表裏・寒熱・虚実の<八綱>概念です。 こ…

146.陽明病 234条・235条 桂枝湯・麻黄湯

【二三四条】 陽明病、脉遲、汗出多、微惡寒者、表未解也、可發汗、宜桂枝湯。二十一。 陽明病、脉遲、汗出ずること多く、微惡寒する者は、表未だ解(げ)せざるなり、汗を發すべし、桂枝湯に宜し。二十一。 【二三五条】 陽明病、脉浮、無汗而喘者、發汗則…

144.陽明病 230条 小柴胡湯 病毒の動き

【二三〇条】 陽明病、脇下鞕滿、不大便而嘔、舌上白胎者、可與小柴胡湯。上焦得通、津液得下、胃氣因和、身濈然汗出而解。十七(用上方)。 陽明病、脇下鞕滿(こうまん)し、大便せずして嘔し、舌上白胎(はくたい)の者は、小柴胡湯を與うべし。上焦通ず…

143.陽明病 229条 小柴胡湯

【二二九条】 陽明病、發潮熱、大便溏、小便自可、胸脇滿不去者、與小柴胡湯。方十六。 陽明病、潮熱を發し、大便溏(とう)し、小便自(おのずか)ら可(か)なり、胸脇滿ちて去らざる者は、小柴胡湯を與う。方十六。 陽明病ですから、「胃家実」で潮熱が現…

142.陽明病 228条 梔子豉湯

【二二八条】 陽明病、下之、其外有熱、手足温、不結胸、心中懊憹、飢不能食、但頭汗出者、梔子豉湯主之。十五(用前第十一方)。 陽明病、之を下し、其の外に熱有り、手足温(おん)にして、結胸せず、心中懊憹(おうのう)し、飢えて食すること能わず、但…