ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

筆者 : 金澤秀光

84.太陽病(中)123条 鬱鬱微煩 調胃承気湯

【一二三条】 太陽病、過經十餘日、心下温温欲吐而胸中痛、大便反溏、腹微滿、鬱鬱微煩。 先此時自極吐下者、與調胃承氣湯。 若不爾者、不可與。但欲嘔、胸中痛、微溏者、此非柴胡湯證、以嘔故知極吐下也。調胃承氣湯。六十三(用前第三十三方)。 太陽病、…

83.太陽病(中)118~122条 桂枝甘草龍骨牡蛎湯

【一一八条】 火逆下之、因燒鍼煩躁者、桂枝甘草龍骨牡蠣湯主之。方六十二。 火逆之を下し、燒鍼(しょうしん)に因りて煩躁(はんそう)する者は、桂枝甘草龍骨牡蠣湯(けいしかんぞうりゅうこつぼれいとう)之を主る。方六十二。 この条文の解釈は、古来よ…

82.太陽病(中)117条 桂枝加桂湯

【一一七条】 燒鍼令其汗、鍼處被寒、核起而赤者、必發奔豚。 氣從少腹上衝心者、灸其核上各一壮、與桂枝加桂湯、更加桂二兩也。方六十一。 燒鍼(しょうしん)其れをして汗せしめ、鍼する處(ところ)寒を被(こうむ)り、核起こりて赤き者は、必ず奔豚(ほ…

気根について

本日3月26日、京都嵐山から清滝川沿いに10キロ余りを歩いて行きました。 途中、臨済宗天龍寺派大本山の寺院、天竜寺に差し掛かったところ、僧堂から激しい警策(座禅中に打ち据える棒)の音と共に、怒号と激しい僧堂の床を踏み荒らす音。 うわさに聞く、将軍…

81.太陽病(中)112条 桂枝去芍薬加蜀漆龍骨牡蛎救逆湯

【一一二条】 傷寒脉浮、醫以火迫劫之、亡陽、必驚狂、臥起不安者、桂枝去芍藥加蜀漆牡蠣龍骨救逆湯主之。方六十。 傷寒脉浮、醫、火を以て之を迫劫(はくごう)し、亡陽すれば、必ず驚狂し、臥起(がき)安らかざる者は、桂枝去芍藥加蜀漆牡蠣龍骨救逆湯(…

80.太陽病(中)107条 柴胡加竜骨牡蠣湯 方意

小柴胡湯をベースに見て行きます。 小柴胡湯は、柴胡 黄芩 人参 半夏 生姜 大棗 炙甘草 の七味です。 ここから炙甘草を除いて、竜骨 牡蛎 鉛丹 桂枝 茯苓 大黄を加えたものが柴胡加竜骨牡蠣湯です。 ですので、先ずは少陽枢機を意識した方剤であることが分か…

79.太陽病(中) 107条 柴胡加龍骨牡蠣湯

【一〇七条】 傷寒八九日、下之、胸滿、煩驚、小便不利、讝語、一身盡重、不可轉側者、柴胡加龍骨牡蠣湯主之。方五十七。 傷寒八、九日、之を下し、胸滿、煩驚、小便不利、讝語(せんご)し、一身盡(ことごと)く重く、轉側(てんそく)すべからざる者は、…

78.太陽病(中)106条 少腹急結 桃核承気湯(2)

さて、一般的に知られているこの少腹急結について、改めてどのような腹証なのかを確認したいと思います。 少腹とは下腹部のことで、多くは左腸骨窩の部分にみられる硬結で、瘀血の腹証としても知られています。 激しい場合、この部を軽くこするように按圧す…

77.太陽病(中)106条 桃核承気湯(1)

【一〇六条】 太陽病不解、熱結膀胱、其人如狂、血自下、下者愈。 其外不解者、尚未可攻、當先解其外。 外解已、但少腹急結者、乃可攻之、宜桃核承氣湯。方五十六(後云解外宜桂枝湯)。 太陽病解せず、熱膀胱に結び、其の人狂の如く、血自ら下る、下る者は…

76.太陽病(中)104条 柴胡加芒硝湯

【一〇四条】 傷寒十三日不解、胸脇滿而嘔、日晡所發潮熱、已而微利。 此本柴胡證、下之以不得利、今反利者、知醫以丸藥下之、此非其治也。潮熱者、實也。先宜服小柴胡湯以解外、後以柴胡加芒消湯主之。五十四。 傷寒十三日解せず、胸脇滿して嘔し、日晡所(…

75.太陽病(中)103条 大柴胡湯 大黄の去加

【一〇三条】 太陽病、過經十餘日、反二三下之。後四五日、柴胡證仍在者、先與小柴胡。嘔不止、心下急(一云嘔止小安)、鬱鬱微煩者、為未解也、與大柴胡湯、下之則愈。方五十三。 太陽病、過經(かけい)十餘日、反って二、三之を下す。後四、五日、柴胡の…

国際東洋医療学院 OB会セミナー(第3回目)

3月18日、街路にモクレンの花が踊るように咲いているのを横目に見ながら、岸和田に在ります「国際東洋医療学院」OB会でセミナーを行ってきました。 今回も「鍼道 一の会」からは永松先生、稻垣先生、江見先生と幹部総出です。 本校は、いつ訪れても気持ちの…

74.太陽病(中)102条と小建中湯の方意

〔小建中湯方〕 桂枝(三兩去皮) 甘草(二兩炙) 大棗(十二枚擘) 芍藥(六兩) 生薑(三兩切) 膠飴(一升) 右六味、以水七升、煮取三升、去滓、内飴、更上微火消解。温服一升、日三服。嘔家不可用建中湯、以甜故也。 桂枝(三兩皮を去る) 甘草(二兩炙…

73.太陽病(中)100条 小建中湯と小柴胡湯

【一〇〇条】 傷寒、陽脉濇、陰脉弦、法當腹中急痛、先與小建中湯。不差者、小柴胡湯主之。五十一(用前方)。 傷寒、陽脉濇、陰脉弦、法は當(まさ)に腹中急痛すべし。先ず小建中湯を與う。差(い)えざる者は、小柴胡湯之を主る。五十一(前方を用う)。 …

72.太陽病(中)99条 三陽の合病・併病 小柴胡湯

【九九条】 傷寒四五日、身熱、惡風、頸項強、脇下滿、手足温而渴者、小柴胡湯主之。五十(用前方)。 傷寒四、五日、身熱、惡風、頸項強り、脇下滿、手足温にして渇する者は、小柴胡湯之を主る。五十(前方を用う)。 ここは短い条文ですが、筆者にとっては…

71.太陽病(中)小柴胡湯 方剤吟味

〔小柴胡湯方〕 柴胡(半斤) 黄芩(三兩) 人參(三兩) 半夏(半升洗) 甘草(炙) 生薑(各三兩切) 大棗(十二枚擘) 右七味、以水一斗二升、煮取六升、去滓、再煎取三升、温服一升、日三服。 若胸中煩而不嘔者、去半夏人參、加栝樓實一枚。 若渴、去半…

70.太陽病(中)96条 小柴胡湯

【九六条】 傷寒五六日中風、往来寒熱、胸脇苦滿、嘿嘿不欲飲食、心煩喜嘔、或胸中煩而不嘔、或渴、或腹中痛、或脇下痞鞕、或心下悸、小便不利、或不渴、身有微熱、或欬者、小柴胡湯主之。方四十八。 傷寒五六日中風、往来寒熱、胸脇苦滿、嘿嘿(もくもく)…

69.太陽病(中)91・92条 四逆湯(2)真寒水仮熱・裏水仮熱?

【九一条】 傷寒、醫下之、續得下利清穀不止、身疼痛者、急當救裏。 後身疼痛、清便自調者、急當救表、救裏宜四逆湯、救表宜桂枝湯。四十五(前の第十二方を用う)。 傷寒、醫之を下し、續いて下利を得、清穀止まず、身(み)疼痛する者は、急いで當(まさ)…

活動報告ー3月臨床講座 今期最終回

春らしい陽気あふれる青空の下、2017年度最終となる臨床講座を行いました。 午前の「時事講義」は、稻垣座長の元に治療見学に訪れた学生さんからの質問を題材にした話から、およそ東洋医学とはかけ離れたと思われるような精神世界にまで話が拡がりました。 …

68.太陽病(中)91・92条 四逆湯(1)

【九一条】 傷寒、醫下之、續得下利清穀不止、身疼痛者、急當救裏。 後身疼痛、清便自調者、急當救表、救裏宜四逆湯、救表宜桂枝湯。四十五(前の第十二方を用う)。 傷寒、醫之を下し、續いて下利を得、清穀止まず、身(み)疼痛する者は、急いで當(まさ)…

67.太陽病(中)82条 真武湯 83~90条

【八二条】 太陽病發汗、汗出不解、其人仍發熱、心下悸、頭眩、身瞤動、振振欲擗(一作僻)地者、真武湯主之。方四十三。 太陽病、發汗し、汗出でて解けず、其の人仍(な)お發熱、心下悸、頭眩(ずげん)、身瞤動(みじゅんどう)し、振振として(一作僻)…

66.太陽病(中)80条・81条 梔子乾姜湯

【八〇条】 傷寒、醫以丸藥大下之、身熱不去、微煩者、梔子乾薑湯主之。方四十二。 傷寒、醫(い)丸藥を以て大いに之を下し、身熱去らず、微煩(びはん)する者は、梔子乾薑湯(ししかんきょうとう)之を主る。方四十二。 〔梔子乾薑湯方〕 梔子(十四箇擘…

65.太陽病(中)79条 梔子厚朴湯 虚満

【七九条】 傷寒、下後、心煩、腹滿、臥起不安者、梔子厚朴湯主之。方四十一。 傷寒、下して後、心煩し、腹滿し、臥起(がき)安からざる者は、梔子厚朴湯(ししこうぼくとう)之を主る。方四十一。 〔梔子厚朴湯方〕 梔子(十四箇擘) 厚朴(四兩炙去皮) …

64.太陽病(中)77条~78条 心中懊憹(3)

【七七条】 發汗、若下之、而煩熱胸中窒者、梔子豉湯主之。三十九(用上初方)。 發汗し、若しくは之を下し、而(しこう)して煩熱胸中窒(ふさ)がる者は、梔子豉湯之を主る。三十九(上の初方を用う)。 【七八条】 傷寒五六日、大下之後、身熱不去、心中…

63.太陽病(中)76条 心中懊憹(2)催吐薬?

【七六条】 發汗後、水藥不得入口、為逆。若更發汗、必吐下不止。 發汗、吐下後、虛煩不得眠、 若劇者、必反覆顛倒、心中懊憹、梔子豉湯主之。 若少氣者、梔子甘草豉湯主之。若嘔者、梔子生薑豉湯主之。 發汗後、水藥口に入ることを得ざるを逆と為す。若し更…

62.太陽病(中)76条 心中懊憹(1)梔子豉湯

【七六】 發汗後、水藥不得入口、為逆。若更發汗、必吐下不止。 發汗、吐下後、虛煩不得眠、 若劇者、必反覆顛倒、心中懊憹、梔子豉湯主之。 若少氣者、梔子甘草豉湯主之。若嘔者、梔子生薑豉湯主之。 發汗後、水藥口に入ることを得ざるを逆と為す。若し更に…

61.太陽病(中)71~75条 五苓散

【七一条】 太陽病、發汗後、大汗出、胃中乾、煩躁不得眠、欲得飲水者、少少與飲之、令胃氣和則愈。若脉浮、小便不利、微熱、消渴者、五苓散主之。方三十四。(即猪苓散是) 太陽病、發汗後、大いに汗出で、胃中乾き、煩躁して眠ることを得ず、水を飲むを得…

60.太陽病(中)70条 調胃承気湯

【七〇条】 發汗後、惡寒者、虚故也。不惡寒、但熱者、實也、當和胃氣、與調胃承氣湯。方三十三。(玉函云與小承氣湯) 發汗後、惡寒する者は、虚するが故なり。惡寒せず、但だ熱する者は、實するなり、當に胃氣を和すべし、調胃承氣湯(ちょういじょうきと…

59.太陽病(中)69条 茯苓四逆湯

【六九】 發汗、若下之、病仍不解、煩躁者、茯苓四逆湯主之。方三十二。 發汗し、若し之を下し、病仍(な)お解せず、煩躁する者は、茯苓四逆湯(ぶくりょうしぎゃくとう)之を主る。方三十二。 この条文、短いが故になかなか病態を把握するのが難しく感じま…

58.太陽病(中)68条 芍薬甘草附子湯

【六八】 發汗病不解、反惡寒者、虛故也。芍藥甘草附子湯主之。方三十一。 發汗するも病解(げ)せず、惡寒する者は、虚するが故なり。芍藥甘草附子湯(しゃくやくかんぞうぶしとう)之を主る。方三十一。 太陽病で発汗させたのでしょう。 ところが意に反し…