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ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

性を養う(8)言語第八

言語の養生については、基本妄りにしゃべるのではなく、要点をゆっくりと相手に響くようにしゃべること。 冬であれば気が藏している為、自分からしゃべることは極力少なく、質問に対して答えるようにしゃべること等と書かれています。 又、他の行動と言語を…

性を養う(7)臥起第七

行住坐臥という言葉があるように、本来行止第六と臥起第七は文字数自体も少ないことから纏めても良いと思われます。 敢えて分けたのは行止は動、臥起は静動の終始と考えての事でしょうか。この辺りの考えの深さは未だ分かっていません。 寝相は悪い方が、日…

性を養う(6)行止第六

養性篇第六は、立ち居振る舞いについて、千金方と養生志から引用しています。千金方には「人には4つの正すべき行動がある。正しく歩き、正しく坐り、正しく立ち、正しい言葉を使うことである。空腹時にはじっと止まり、満腹したら歩くようにすること」又云…

1/23 養生講座~気を意識した体の使い方~

先日の永松先生の身体学講座は沢山の方が参加され、とても賑わっていました。 初めて参加される方も数人いらっしゃり、ご自身の身体の使い方や意識の置き方を少し変えるだけで、楽に且つ効率的に身体を使えることを不思議に、また驚かれていたご様子でした。…

流れの中に、不変を観る・・・不易流行

陽の光がうれしい・・・ 「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」 鴨長明のみならず、世の無常を説いている人はたくさんいらっしゃいます。 この変化止まない無常=流行の中に、普遍の真理=不易を見出し、医学に用いようとしたのが易学であり…

相生・相剋法則の有効性と限界

光の玉と化した、雨水 まず最初に、五行論的法則性を運用する際に、留意しておくべき提言を挙げておく。 五行論に限らず、対象を認識する場合、絶対的に正しい視点というものは無く、その時々に応じて最も適切な視点を自分の中から瞬時に探し出すことが肝要…

五行色体表の用い方

寒風の中、微笑んでいるよう 五行色体表は、木・火・土・金・水の五つの性質に分類・整理されたものであるが、まず最初に観念的に覚える必要がある。 そしてさらに、一歩踏み込んで五つの属性に分類された理由を捉える。 例1 自然色体表・・・表1 五悪・木…

性を養う(5)導引第五

さて、導引の節に入ってきましたが、前回の用氣で導引についての基本を説明していた為に、ここでは導引と按蹻を混ぜながら、毎日行う気の整理整頓について具体的に示しています。特に千金方の十八勢等は日々のケアに入れておくと良いですね。養生要集には「…

性を養う(4)用氣第四③

用氣第四の三項目目は、意識の巡らせ方、所謂導引の基礎が主体となっています。 呼吸を止めて意識を巡らせる方法。天候が悪ければ行わないこと。治療に用いるには意念(イメージ、意識)をその場所へ持っていく事。気を修練して効果がある時間帯を生気、ない…

性を養う(4)用氣第四②

気の修練の為の知識と実践について 先ずは、鼻毛のお手入れです。 汚れた気を入れるところは鼻毛がフィルターとなっていますので、定期的に手入れをしていなければ、汚れた気をある程度鼻で浄化するという事ができません。 しっかりと、呼吸を通す為に手入れ…

性を養う(4)用氣第四④

用氣最後の項は、第三項と同様、気を修練する際の詳細について記載されています。 ほとんどが寝室で、ゆったりとした状態で行うべきだと書かれています。 そして、鼻から吸って口から吐く事を基本としており、鼻から吸って、気を口の中に満たないように何度…

性を養う(4)用氣第四①

医心方養生篇四番目は氣を用いるという節です。 槇佐知子氏は「きをおさむ」と訳しておられます。氣という概念を具体的に示し、どうやって考え感じ実践していくべきかを綴っている部分で、筆者も同意見です。 用氣第四の始めは、抱朴子、養生要集、彭祖を引…

五行論―五行の特性①

早朝、鳥たちがついばんでいた木・・・生 木は、豊かな大地の水と天の陽光を受け、草木が芽を出し伸び伸びと成長し、青々とした葉を茂らせる様子が連想される。 また幹や枝葉は曲がっていても全体としてはバランスが取れており、大地にしっかりと根を降ろし…

五行論 - 序論

サザンカ ― 愛らしい・・・ 五行論は、陰陽論と同じく認識論のひとつである。 その五行論は、四書五経の内の書経(しょきょう)、またの名を尚書(しょうしょ)の中の洪範に初めて見ることができ、春秋戦国時代に陰陽論と結びつけられ、現在は「陰陽五行論」…

四時と人間の相関― 4.冬ー蔵

冬 鳥たちはどのように過ごしているのだろう 4.冬ー蔵 冬の季節、すなわち立冬から立春までの3ヶ月を、古来これを閉藏(へいぞう)と言います。秋に収穫したものを、蔵の奥深くにしまい込み、堅く門戸を閉ざすという意味です。 虫もカエルも熊も土中に潜…

四時と人間の相関― 3.秋‐収

自然に、美しく枯れていく3.秋‐収 【秋・・・収める気】 秋の季節、すなわち立秋から立冬までの3カ月を、古来これを容平と言います。春に芽生え、夏に盛んに成長し、秋になって万物が堅く引き締まり、形が定まる季節という意味です。 秋は、下図のように春…

四時と人間の相関― 2.夏-長

夏・・・躍動感あふれる季節2.夏‐長 【夏・・・成長の気】 夏の季節、すなわち立夏かから立秋までの3カ月を、古来これを蕃秀(ばんしゅう)と言います。 天と地の気が最も盛んに交流し、花は咲き栄え、万物が盛んに成長する時期という意味です。 夏は生き…

四時と人間の相関― 1.春‐生

春・・・梅の花1.春‐生 【春・・・生まれる気】 春の季節、すなわち立春から立夏までの3カ月を古来、発陳(はっちん)と言います。 自然界のあらゆるものが表面に出てきて、ゆっくりと動き始めるという意味です。 春は冬の寒気が次第に緩み始め、冬の間に…

四時と人間の相関・・・総論

初冬・・・美しく枯れる 各地域の文化は、それぞれの気候風土に適うように形成されてきた。 文化は、衣食住だけでなく、人々の意識の在り様、方向性まで決定づけます。 人が健康に生活していくためには、とりわけ四時の変化に適う生活が最も大切であるところ…

⑦ 不離決

花火の頃を思い出す・・・ 存在に対して陰陽は便宜上、可分して認識するが、実際的には不可分であり不離決である。 例えば、太極としてみれば人類は消長を繰り返しながら増減している。陰陽両儀を可分してみれば、個々の人間は産み育て、そして死んでいく。 …

⑥ 互根・資生

寒気の中の花 つつましくとも陽気が盛ん(平衡) 一個の物体は、形=物質と気=非物質で成り立っている。(互根) 明るさはロウが熱せられ気化し、炎となって陰陽の交流が持続している姿である。図 10 人体においては、気血が熱とロウに相当し、明るさは生…

3.太極陰陽の多面性・・・⑤転化・逆転

ひそやかに・・・ いよいよ寒気到来 ⑤転化・逆転 陰陽の消長・盛衰のところで述べたように、陰陽は、互いに一対となりながら反比例的に盛衰を繰り返す。 転化には、方向性と性質・状態の変化の二つがある。またその転化を起こすポイントは極まるということで…

3.太極陰陽の多面性・・・④ 平衡・循環

うっすらとしたピンクが、つつましい・・・ ④ 平衡・循環 陽は陰を求め、陰は陽を求め、互いに求め合って自ずから平衡をとろうとする。 陰陽の消長は、平衡という性質があるがゆえに、循環するのである。 人間もまた、陽=男と陰=女は互いに求め合い、陰陽…

3.太極陰陽の多面性・・・③ 消長・盛衰

芽を出し、花咲き、枯れて散る・・・そしてまた芽を出し・・・・ ③消長・盛衰 陰陽の消長とは、陽が増えると陰が減り(図3)、陰が増えると陽が減る(図4)というように相対的に盛衰する関係を認識する方法である。 陰陽は、互いに一対となりながら反比例…

一の会・呼吸瞑想 活動内容開示

12日に行いました「呼吸瞑想会」では、いつになく饒舌になってしまいました。 ブログ「いおり日記」で最近書いています「気枯れ」に関して、どのような時に「気枯れ」を起こしてしまうのか、筆者自身の体験からお話しさせていただきました。 太鼓をたたき…

3.太極陰陽の多面性・・・② 可分・相対性

燃えているようだが、なぜか落ち着く色合い ② 可分・相対性 陰陽両義に分けた後、認識の必要度に応じて「陽中の陽」「陽中の陰」「陰中の陰」「陰中の陽」など必要に応じて分割し、理論上では無限に分割することが可能である。<図4> 図 4 表現を変えると、…

3.太極陰陽の多面性・・・① 二分化・属性

さざんか・・・寒気盛んな時期に咲くことができるのは、陽気が盛んであるため日常的に、陰陽を用いて事象を見る目を培うのが肝要 3.太極陰陽の多面性 太極を立てるには、 ①二分化・属性 ②可分・相対性 ③消長・盛衰 ④平衡・循環 ⑤転化・逆転 ⑥互根・資生 ⑦…

2.軸(点・中心)と定位

冬寒さに負けないひたむきな山茶花(サザンカ) 2.軸(点・中心)と定位 図3-太極 陰陽両儀 陰陽論は、単純なモデルでありながら難解とされているのは、 軸をどこに立て、陰陽を論じているかという点である。 ここをしっかりと理解すれば、かなり有意に…

1.無極と太極

冬空に燃えている木の葉 1.無極と太極 無極とは、一元論であり、上下も、中心も軸も無い宇宙そのもの。 認識される以前を「混沌」=無極であるとし、一円で表現される。 図1 一切の観念を用いず、あるがまま宇宙と一体=未分化の状態である。 そして混沌…

陰陽論・・・序論

冬 至りて至らざるを不及と謂う 於:新檜尾台公園 陰陽論は、主に古代中国大陸で起こった哲学を構成する中心的認識論で、起源はよくわかっていないようである。 しかしこの陰陽論は、道家や易学に取り入れられ、様々に変化する自然界の神羅万象の中から一定…

性を養う(3)養形第三 ③

養形は細かな養生法がたくさんある為に、項目別に記してくれています。今回は目と髪について。 眼は昔は命門と呼ばれていましたが、東洋医学では現在、腰を命門と呼んでいます。 下半身で火を炊き、お腹に溜めた栄養を沸かして蒸気にし、その中で極めて精錬…

性を養う(3)養形第三⑤

養形第三最後の項目は、沐浴に関する諸々の注意事項が書かれています。 抱朴子に云う、「月が井宿に入った日に沐浴すべきである。長生無病になる」 又十二月の月ごとに沐浴すべき日として、「正月十日の人定(8時〜9時)、二月八日の黄昏時、三月六日の日…

性を養う(3)養形第三 ④

今回は齒について記載されている部分を抜き出しています。 最後の方に寅の日、午の日など日時についての記載がありますが、これは本来養形第三の最後に入れるべきだったのではないかと考えています。 大素経とは、楊上善と書かれている事から、黃帝内経太素…

大阪医療技術学園専門学校での勉強会について

一の会の講師陣で、大阪医療技術学園専門学校による「鍼灸師のための勉強会」を担当してまいりました。一の会・代表の金澤秀光先生 大阪医療技術学園専門学校には、鍼灸師学科だけでなく、鍼灸学校での教員資格を取得するための「東洋医療技術教員養成学科」…

性を養う(3)養形第三②

養形第三も総論が終わると、各論に入ります。 あらゆる所作における禁忌、慎むべき事項を説明してくれていますが、当然突然始めても、習慣化するのは難しいものもありますので、参考として徐々に行うのが一番良いでしょう。 ここでは、汗、二便についての注…

性を養う(3)養形第三①

養形第三の始めは、<黄帝内経・素問 四気調神大論篇第二>からの抜粋です。 ここから始めに出てくる養生要集の部分までが、養形篇のダイジェスト的な役割を担っています。 即ち、形を養う事の大まかな指標について、内経では四時(四季)に合わせた生活の話…

自他超越!? 11/7 養生講座~呼吸瞑想~

いおり鍼灸院スタッフの三谷です。 自他超越? の感覚をちらりと垣間見たような瞑想会になりました。 自他超越って、たいそうな表現ですが、実は簡単な所作で体験できます。(と、思います) 先ず、姿勢を正して呼吸を調えます。 そのままにして、しばらく右…

性を養う(2)谷神第二

養生篇第二は谷神と題されています。 谷神とは文中に出てくるように、身体の神である心を養う事です。大體第一は総論であり、ここから各論に入っていきます。 先ずは老子の道経から神についての定義がなされ、史記を引用して形神を安定させることの重要性を…

性を養う(1) 大體第一④

養生篇大體第一の最後は、神仙について、嗜欲について、抱朴子、荘子、呂氏春秋、顔氏家訓です。顔氏は「周礼」や「春秋左氏傳」を伝える家に生まれ、北齋、北周、隋に仕えたとされる人です。 どれも養生の大切さと、人によっての違い、欲を節制することの大…

性を養う(1)大體第一③

性を養う(1)大體第一③ 仲長統は、後漢末期の学者、昌言二十四篇を著したそうですが現存していません。一部でもこういうのが残っているのが又、医心方の良さですね。 素問・異方法宜論第十二では、五つの方角による特徴を記していましたが、ここでは南北、…

性を養う(1)大體第一②

ここからは幾つかに分けて訳します。今回は文子、養生要集(その中で引用されている中経)、少有経、彭祖の引用です。 文子の引用では、養生の順番、基本を唱え、養生と欲望との関係性をはっきりとさせています。 養生要集では、養生の具体的な方法、人によ…

性を養う(1)大體第一①

本日ふとしたことから、医心方巻二十七養生に目が行き、大體第一を読んでフェイスブックに掲げ、流れでブログに書くことになった為、自力ではなく望月学先生、槇佐知子先生の両先人が書かれた書き下し及び訳を参考しながら、書き下しの現代語調整、独自の見…

気血と左右差の消長・・・付録

これから咲こうとする、花のうれしさ 前回ブログで『一鍼を下した後の変化をしっかりと捉えると、患者に対する認識はさらに深まり、病の構造も明確になる』と述べたことに関して、例を挙げて説明したい。 例えば、肝鬱気滞と判断される疾患に対して、筋縮穴…

10/24 養生講座~体の使い方~

いおり鍼灸院スタッフの三谷です。 今回の養生講座は、初めて参加される方が多かったのもあり、以前にも行った船漕ぎ運動を復習しました。 船漕ぎ運動は、文字通り船を漕ぐ動作なのですが、腕の力だけで漕ぐのではなく丹田を軸とした体重移動がポイントとな…

気血と左右差の消長

秋の青空と可憐な花 左右差は、肝胆の作用によるものとしての認識は、かなり以前から持っていた。 実際、上下だけでなく左右差の大きい身体は、意識・無意識であれ気滞の存在がある。 この場合の気滞とは、七情内鬱と限定しておく。 気滞の初期の腹部所見は…

一源三岐論と開・合・枢理論の応用・・・列欠穴と後谿穴

ここに至るまでに、一源三岐論と開・合・枢理論について詳細に述べてきた。 筆者が、この二つの理論を併せてどのように臨床に応用しているのかを述べます。 衝脉主治穴・・・公孫穴の使い方については、すでに本ブログ内の<一源三岐について(3)・・・衝…

国際東洋鍼灸学院 18日開催セミナーに寄せて

本年2月15日開催当日の様子 18日(日)の国際東洋鍼灸学院のOB会セミナーの資料が整い、お世話くださいます安達先生にも送りました。 またあの熱い先生方とお会いできるのかと思うと、気がはやりますね。 今回は、永松周二先生の「身体学」も交えて進めます…

10/3 養生講座 ~呼吸瞑想~

いおり鍼灸院スタッフの三谷です。 今回は呼吸瞑想を始める前に「自動運動」を行いました。 僕たちは普段、身体の自然な動きのエネルギーを意識で抑え込んでしまっているそうです。 その抑え込んでしまっている気を、自然に沸き起こってくる身体の動きに任せ…

2015年度 「一の会・東洋医学講座」 東洋臨床医学講座(第6回)活動報告 2015.9.27

秋らしい、さわやかな日が続いていますね。 秋は「容平」、夏の間に勢い良く伸びていたものが止まり、収斂され、物事の形が定まっていく季節です。 コツコツと積み上げた知識と経験が、いつかしっかりとした実をつけますように!今月も励んでまいりましょう…

守・破・離

武道の修練段階として良く言われる守・破・離についてですが、あらゆる分野にも通じる理でもあります。 守; 形を守る段階。基礎構築の時期であり、自分にないものを一心に学ぶ時。 破; 形を破る段階。基礎を使って自由に遊び、応用し、数をこなす時期であり…