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ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

それ、人にあらざれば・・・

 この医学に携わろうと思うものは、志と覚悟がもっとも大切であることは、これまでに十分述べてきた。

 ここがしっかりとしていないと、せっかくの努力が藻屑となってしまうとも限らないからです。


 
 講座にご参加頂いている諸先生方は、貴重な休日を費やして頂いていることは、十分承知しております。

 学生諸氏もまた、国家試験を控えての参加、しっかりと受け止めております。


 月一回ではありますが、できるだけ将来の臨床に役立ち、病で苦しんでいる方々のお役に立てるようにとの思いで、講義を行っています。



 かつて自分が教えを乞う立場であったとき、同じことを何度か教わっても、その理解度の深さは自分自身のその時に持っている認識力によって異なっていました。

 ですので、これもまた何度も申し上げているように、ご自宅での学習が、最も大事となります。



 例えば講座の中で、病態認識においては、八綱がすべての基本であると毎回申し上げています。

 言葉で、「八綱は大事なんだな」と理解していても、それを実感という体験レベルにまで持ち上げないと、言葉で理解しているというレベルで止まってしまうのです。



 自分の心持が決まったら、次は鍼灸医学の基礎医学をしっかりと学ぶこと。

 同時進行的に、それをイメージとして、日常の森羅万象と自分自身に当てはめて認識する習慣をつけること。

 そして、そのような目で人に相対して、自分が学んで来たことを、ひとつひとつ確認しながら臨床を進めて行けば、自ずと見えてくるものがあります。



 学習の足りない初学の方に限って、答えようのない質問をされます。

 例えば、『腰は腎の府でありますから、腰痛は腎に問題があるのですか?』 等というものです。

 腰が痛ければ、すべて腎を治療すればよいという、そんな安易で簡単なものでは無いのです。



 素地がしっかりとしていないと、基礎医学がしっかりとしていないと、教えてあげたくても教えようがないのです。


 スタッフの三谷君は、高校を卒業して入門し、来年三月で卒業です。


 右も左もわからないなりに、言われたことを淡々と行い、学習し、積み重ねてきたからこそ、筆者の臨床が少しずつ理解できるようになってきたのです。

 彼の中では、八綱は不動の概念となっています。



 黄帝内経・素問 「金匱真言論篇第四」の最後に、以下のように記されています。


 『 非其人勿教.非其眞勿授.是謂得道. 』

 其れ人にあらざれば教えることなかれ。其れ眞にあらざれば授けることなかれ。是れ道を得ると謂う。


意訳

 このような術は、志高く教えるに足りると判断したもの以外には教えてはなりません。

 またその人物の志が真実で無ければ、授けてはならない。

 これが大自然の法則=道を我がものにした人物の所業であります。



 授ける側も、授かる側も、天道に適った者同士でないと、最も大事なことは伝わらないといっているように、筆者は感じています。

 講座を通じて皆様に、たくさんのことをお伝えしたい。


 強くそのように願っております。


 ※ 明日11月30日に行います、第七回 一の会 東洋医学講座に向けて