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ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

医の技(5)孔穴主治法第一 面部諸穴三十九穴 頤下部二穴

 医心方では、頭部を頭部、面部、頤下部の三部位に分けて記述しています。

 頭部では三部位に分けた後、更に一行、二行、三行と分けていますが、面部では正中線の

一行七穴とその他として三十二穴を分け、頤下部では、中矩穴、廉泉穴の二穴だけです。

特に中矩穴は

  頤の下骨の裏、曲骨の中に在り。この一穴は、華陀の傳に出づるなり。

 中風にて、舌強く、語ること能わず、及び舌乾き渇く、を主どる。


とあり、他の書には余り見られない穴ではあります。


 周礼に”圜なるもの中規となし、方なるもの中矩となす”とあるので、

直角の部分の中にあるということから命名されたものだと思いますが、

効果としては廉泉と似ていますが、特に口乾、口渇がある場合が中矩、

涎や沫が出てくる場合が廉泉と言った区別で良いような気がします。


 面部に関しては、わざわざ正中線の七穴のみ別記していますが、

全体的には目、鼻、口等特徴ある部位に関する症状以外は、寒熱共にあり、

ただ上星と齗交のみが風熱、風寒の鑑別要点になっているように感じます。


 又、素髎の宿肉の治療に用いるなどは、局所治療の最たるものであると思うので、

初心者にも分かりやすいように、特効性のある穴性とエネルギーの偏在の推測を

この一行から読み取りなさいと言われているようです。


面一行 

上星  風にて眩み、顔冷え、吐くを煩い、癲疾し、面膚腫れ、鼻衄あり、頭痛頷に引き、
     痎逆、熱病にて汗の出でざる、目痛み見る事能わざる、を主どる。

神庭  寒熱、頭痛、喘鳴、目痛み、沫吐き、風にて眩し、痎瘧するを主どる。

素髎  鼽し衄みえ、洟出で、内に懸癰の宿肉有り、塞がりて洞通ぜず、
     香臭を知らざるを主どる。

水溝  寒熱、頭痛、癲疾、水腫、人中悉く満ち、唇の皮死れ、手握り、目利かず、口歪み、
     衄止  まらざるを主どる。

兌端  癲疾、沫吐き、寒熱、竦み、牙唇に引き、強く上がり蝕まれ痛むを主どる。

齗交  風寒、癲疾、齒の間より血出で、□齒木落し、痛みて、
     口開くべからず、鼻中の息肉、目明らかならざるを主どる。

承槳  一名天地。寒熱にて、悽厥、鼓頷、癲疾、沫を嘔き、竦み、
     口噤み、小便赤黄に、消渇し、目瞑く、汗出で、衄とまらざるを主どる。