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ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

2015年度 一の会・東洋臨床医学講座(第2回)活動報告 2015.5.24

筆者 : 大上恵子 活動報告
5月24日(日)、今年度第2回目の『一の会・東洋臨床医学講座』が行われました。

以下、スタッフ大上が概要をレポートいたします。


「易学」講義中の永松先生

1限目:「易学」      永松副代表


『東洋医学と易学との関連性』

『陰陽学説・蔵象学説・気化学説との関係』

 易学講義の第2回目は、<周易>と<内経>陰陽学説、蔵象学説、気化学説との関連について。

 黄帝内経に記された、四時と人体の生理・病理を貫いている法則。それこそが陰陽であり、「易」と「東洋医学」を結びつけているものだと筆者は理解しました。

 易学とは、遠くにあるものや巨大なもの(マクロ的)から、近くにあるもの・微細なもの(ミクロ的)に至るまで、同じ現象が起きていることを基に発展してきた学問であること。

 易を医学的に応用したものが蔵象学説(生体内の活動状況が体外に現れるという説)であること。

 また、自然界の動き・変化と人体臓腑精気のそれもまた同じ現象であることを前提に、気化学説が発展してきたこと などについて説明がありました。

途中、ディスカッションを交え、「易学」を皆で解いていこうとする場面もあり、楽しい講義となりました。

八卦は必須です!十干・十二支も暗記してくださいね

ディスカッション中の様子

皆で知恵を出し合っています


2限目:生薬から学ぶ有名病証 『当帰・朮と肝・脾の病』   稲垣学術部長

稲垣先生

 今回のテーマは、現代病の要ともいえる『肝脾不和証』

 中医学的な『肝脾不和証』において重要な二つの病態、「肝気犯脾」と「脾虚肝乗」についての解説、またこれらに対する代表的な方剤とされている「逍遙散」と「当帰芍薬散」について、それぞれを構成する生薬の働き、また方剤の意図することについての解説がなされました。

 現代病を中医学的に論じていくと、ほとんどの病が行き着くことになるところであろうと思われる『肝脾不和証』。これを治すことが出来れば、現代病の大部分は治ってしまうかもしれない。しかし本当に『肝脾不和証』に収束させてしまっていいのか?という疑問も残る。それについては今後も検証していく予定である・・・と稲垣先生は仰っています。

 
 今回は、生薬の現物を持参していただきました。


漢方薬について理解することで、治療者としての幅は確実に広がります。生薬それぞれの香りや味(毒物もあるので注意が必要です)を確かめながら講義を受けることによって、漢方薬への理解がより深まるかもしれませんね。



3限目:時事講義~4限目:臨床実技   金澤代表

金澤先生
今日の第一声は「朝から絶不調」!

 講義の導入部分では、ご自身の病態分析と、どのような治療を試みたのかについてお話がありました。

 前回の講義の補足と、最近得られた症例の紹介・解説が行われ、今回の実技テーマである『望診』と『原穴診』について。

 押さえるべきポイントについて説明の後、とにかく実際に触れてみます。

原穴の位置・取り方を統一します

明かりを遮ると浮かび上がってくる色があります

わからなくても、とにかく触れて「感じる」ことが大切です

 先生曰く、弁証論治をするにあたって、「理論」と「実際の反応」が食い違うことがしばしばあります。

 人体は、理論通り・セオリー通りにはいかないものです。

 理論に固執せず、あらゆる角度・視点から患者さんを診て、適切な病態把握と治療ができるよう、「経験知」を積み重ねていきましょう。


5限目:身体学講義・実技   永松副代表

修錬の方法について実演する永松先生

 中国古代の神仙思想より発展した術である『煉丹術』のうちの「内丹法」について。

 煉丹術には"外丹法" と"内丹法" があり、外丹法は投薬によって不老長生を目指す方法であるのに対し、内丹法は自分自身の身体にすべての薬が備わっているという考えを基に、修錬によってその薬物を生み出すことが出来るという方法です。

 永松先生にチェックしていただきながら、受講生の皆さん・スタッフ全員で行いました。

 学ぶことと同時に、自分自身の身体づくりもまた日々継続してコツコツと行うこと。

 この地味な作業が最も大切なことであると改めて感じさせられました。



次回、「一の会・東洋基礎医学講座」は6/14(日)です。
(「養生講座」は6/13(土)に行います。)