ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

活動報告ー8月基礎講座

 8/6(日)に開催しました「鍼道 一の会」東洋基礎医学講座。

 講座の日が近づくにつれ、台風の動きが気になっていたのですが、幸いにも当日は快晴!

 快晴、そして猛暑の一日となりました。

 参加者のお顔を拝見していると、夏の陽気を受けてほんのりと上気しておられる。

 夏って、本当に体力の必要な季節ですね。

 

 そんな中、副代表の永松周二先生の元気に満ちた第一声から始まりました。

 まずは「易学」

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 「鍼道 一の会」では、東洋医学を理解する上で欠かすことのできない「易学」を、基礎中の基礎と位置付けています。

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 今回は、八卦と九宮

 「九宮」とは、中央に中宮を置いて、方角と時間軸で空間を捉えようとする方法論です。

 初学者にも分かりやすいよう、丁寧に噛んで含むようにゆっくりと講義。

 この九宮の認識方法は、応用の幅が無限にあるといっても良いほどです。

 

 途中、稲垣学術部長が、九宮全体を脾胃として中央に脾を置いた場合どうなるかという持論を展開。

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 また九宮を上下・前後として配置するとどうなるのか・・・

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 稻垣学術部長の柔軟な発想に、大いに触発されました金澤もたまらず乱入参戦し、しばし、永松・稻垣・金澤の三者でそれぞれの太極の軸の違いによる論法を展開。

 

 三人は大いに楽しんだのですが、ついてこれない方もいらっしゃったと思います。

 が、楽しめるレベルに達して、ぜひ自分も参加したいと、啓発された方がほとんどだったのではないでしょうか。

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 金澤は、腹診に応用した場合について少し話しましたが、これからさらに発展する予感がしております。

 

 続いて川越凌太先生による「経絡学」f:id:ichinokai-kanazawa:20170807171915j:plain

 

 川越先生が試行錯誤の末に、ご自身で作成された経絡アニメーションを用いての講義は、煩雑な経絡がイメージしやすいと大変好評です。

 しかし経絡学自体が、臓腑と四肢末端を繋ぐルートなので、これを覚えるだけとなると実に淡々とした講義になってしまいがちです。

 

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 そこでこの経絡学を、いかに面白く完成度の高いものにするのか。

 経絡そのものを従来の概念を超えた視点で見ようと模索されている様子がうかがえて、金澤はとてもうれしく感じました。

 今後の川越先生に期待したいですね。

 

 そして午後からは「臓象学」
 大阪医専 東洋医学部・鍼灸学科 教師 江見木綿子先生。

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 実に楽しく講義されていました。

 「鍼道 一の会」では、個人の考え方や捉え方をとても重視します。

 多様性の中の不易、それを目指しています。

 すなわち、一人一人の個性的な発想や理論を開示し合うことで、そこに共通する本質を明らかにし、ひいてはさらなる発展が促されることを期待しているのです。


 そして個人個人の感性にもっとも適った治療スタイルが、ご自身の中で構築されることを目標にしています。 

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 このように「一の会」では、それぞれが違ったことを主張しているように見えても、根底ではつながっているので、矛盾しないのです。

 そういった意味で江見先生、もうすでに木綿子ワールドの芽生えを十分に感じさせてくれました。

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 江見先生は、臓象図に描かれている臓腑の形にとらわれず、自分の中で常にイメージをしておられるとのこと。
 金澤も八卦を用いたり、九宮を用いたり、様々な認識アイテムを用いて色んな角度からイメージしています。

 このイメージが、臨床とぴたりと符合すると、とてつもなくうれしく、面白く感じて、どんどん鍼の世界に引き込まれてしまうのですねぇ。

 おそらく、永松・稻垣両先生も同じだと思います。

 

 そして稻垣学術部長による「一の会式・東医理論」。

 稻垣ワールドは、もう完全といっていいほどに出来上がってますねぇ。

 師である金澤の考えの枠に囚われず、どんどんご自身の世界を広げておられます。

 いやー、実に頼もしい存在です。

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 今回は、学校教育で用いられている教科書「新版 東洋医学概論」が、約20年ぶりの改訂により五臓理論の表現が変わったことを取り上げ、その光と影を明確に解説してくださいました。

 学生諸君にとっては、非常に興味のある内容だったと思います。

 

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 新版の五臓理論は、かなり細分化され精密になったようですが、これによって反って五臓の具体的なイメージを捉まえる妨げになってしまっている、と。

 また、理論が精密になった半面、五臓間の関係性をみると矛盾点が随所に現れているということも、ひとつひとつ指摘してくださいました。

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 易学を用いて少し金澤なりに説明してみます。

 対象を認識するプロセスは、混沌→太極→両儀→四象→・・・と、必要性に応じて切り分けて認識していくのですが、最後に「太極」に戻ってくることが大切なのです。

 ところが新版の内容は、混沌→太極→両儀→四象→・・・→「混沌」となってしまうのです。

 これ、どういうことかと申しますと、要するに色々と聞いてはみたけれど、結局あなたは何が言いたいの? 何を伝えたいの?・・・といったことになってしまってるということです。

 学生さんは勉強する際、ここをしっかりと押さえながら学ばれることが肝要ですね。

 

 そして最後は、再び永松副代表による「身体学」

 今回は、久々に推手を行いました。

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 川越先生を相手に、互いに組み合った動きの中で、「抜力」と「気の重心」と「軸」を維持する練習です。

 川越先生、この1年余りで、かなりコツをつかんだようです。

 

 次は手のひらを合わせ、手の位置はそのままで永松先生は大椎に気が達するのを感じます。

 同時に、川越先生も大椎に気が至ったことを感じます。

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 見ていると、ほとんど動いていないのですが、微妙な動きの中で互いに感じ合っています。

 さらに絞っていくと、互いに指先で触れ合うだけで、互いの気の重心の位置を感じ取ることが出来るようになります。究極のところ、鍼先で相手の気を感じとるのが我々治療家です。

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 この感覚が手に入ると、鍼を刺さずにかざすだけでも、よりシャープに効くようになります。

 金澤は、大変ありがたく感じております。

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 みなさま、真剣に・・かつ遊び感覚で、大いに楽しんでいただけたのではないでしょうか。

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 「身体学」で、長時間の勉強疲れも吹っ飛び、ワイワイと賑やかに、かつ和やかに、基礎講座終了!

  お疲れさまでした♪

 

 次回『鍼道 一の会』臨床医学講座は8月20日(日)。

  会場を、大阪・南森町の大阪医療技術学園専門学校に移して開催いたします。

 会員の方は再度ご確認ください!

 

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