ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

47.太陽病(中)43条~45条 桂枝加厚朴杏仁湯~桂枝湯

 43条 桂枝加厚朴杏仁湯については、以下の稿で解説済みですので、以下のリンクをご覧ください。

18.太陽病(上)17条~19条 桂枝加厚朴杏仁湯

 (リンク、貼っております)

【四四条】

太陽病、外證未解、不可下也、下之為逆。欲解外者、宜桂枝湯。十四(用前第十二方)。

太陽病、外證未だ解せざるは、下すべからざるなり、之を下すを逆と為す。外を解せんと欲する者は、桂枝湯に宜し。十四(用前第十二方)。

【四五条】

太陽病、先發汗不解、而復下之、脉浮者不愈。浮為在外、而反下之、故令不愈。今脉浮、故在外、當須解外則愈、宜桂枝湯。十五(用前第十二方)。

太陽病、先ず汗を發して解せず、而(しか)るに復た之を下す、脉浮の者は愈えず。浮は外に在りと為す、而(しか)るに反って之を下すが故に愈えざらしむ。

今脉浮なるが故に外に在り、當(まさ)に須(すべから)く外を解せば則ち愈ゆべし、桂枝湯に宜し。十五(用前第十二方)。

【解説】

 44条は、「外証が、未だ解けざるは、下すべからず」とあります。

 この外証、陽明腑実であっても腑実仮証であっても、先ずは解表を優先すべきことを述べたものと考えられます。

 さらに45条をみると、「太陽病でまず発汗したが解けなかったので、これを下した。にもかかわらず表証が解けないのは、依然として外証があるからである。」とあります。

 44条と45条に共通している点は、下すと判断したくなるような状態にあるということです。

 このように考えると、素体として太陰病質の人が太陽病に罹ってしまった場合、表証が裏に影響して腹満・便秘などの内実仮証が現れても、当然これを下すべきではありません。

 これは日常の臨床でも遭遇する、虚秘です。

 表証が解けて気が回復し、裏の気も回復して行り始めると、内実の仮証(腹満・便秘)も自ずと回復するからだと考えられます。

 また、表証が解けた後に陽明腑実が残るようであれば、改めて下すということです。

 42条で解説した内容と併せて理解して頂けたらと思います。