ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

活動報告ー5月 2018年度 基礎講座

 5月13日、朝から降り続く雨の中、今年度2回目の「東洋基礎医学講座」を開催いたしました。

 基礎講座は、永松副代表の易学講座から始まるのが定例なのですが、今回は稻垣座長の受け持ち患者さんが調子を崩されているとのこと。もしかしたら往診に向かわなくてはならない・・という状況を考慮して、座長の「一の会式・東医理論」からのスタートとなりました。

 

 座長として2年目を迎えました稻垣先生、こなれた感じに加えて、座長としての貫禄めいたものも漂ってきたと感じております。

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 理論を実際の臨床に用いるには、まずイメージ化して心になじませることが重要です。

 東洋医学理論においては、衛気・営気、元気・宗気など、様々な種類の「気」の概念が説かれていますが、本来は「気一元」です。

 それを見事に図示して見せてくれました。

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 気の作用は、理論上四つに分けられています(推動・気化・固摂・温煦)が、本来の気の働きは「動かす」こと。

 つまりは「推動」が最も中心的な働きであると捉えます。

 推動の流れの向きを変えることによって「固摂」されます。

 感情や大小便を漏らさないようにするときのイメージです。

 そのことによって熱が生まれ「温煦」作用として働いたり、ものを変化させる「気化」作用が生まれます。

 

 本来分けられないものを、便宜上分けて認識する。これをまた再び「一」として再認識することが、臨床ではとても重要です。

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 例えば、「生命」という太極を認識するために、「正気」と「邪気」の両儀を立てる。

 正気と邪気をさらに陽気・陰気、陽邪・陰邪の四象に発展させる。

 そこからさらに八卦に分けて・・・そしてまた元の太極に戻る・・・というような切り口には、いつもながら感心させられます。

 

 また「気」について、体幹の気と末梢の気という両儀を立て、同様のプロセスを経て再び太極に戻る。

 

 この捉え方を用いると、様々な変化が「一」に集約され、1本の鍼になります。

 

 「鍼道 一の会」の基礎講座は、入門講座ではありません。

 臨床に繋がる基礎医学として位置付けていますので、教科書的な机上の内容ではなく、あくまでもリアリティーを重視しています。

 

 そして午後からは永松副代表による、治療家のための「身体学」、そして易学講義です。

 身体学は実際に身体を動かしますので、お昼休憩後の腹ごなしにもうってつけです。

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 今回も、六字訣の中から3つを伝授してくださいました。

 日々、この所作を行いたいものです。

 

 そして易学講義。

 今回は、易学とは何か?その歴史と基礎をなす部分について。

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 今年度初めて参加された方からは、聞き慣れない単語が多くて理解できない・・・という声が届いています。

 どなたも最初は同じです。

 先ずは習うより慣れる、ですね。

 

 易の三義(変易・不易・簡易)については、議論が噴出しまして、置いてきぼりになったという声も届いておりますので、会員用ブログで再度フォローいたします。

 

 そのほか、易の四つの基本原則と演変など、分かってしまえば簡単なことなのですが、なかなかとっつき難いことでもあります。

 が、今期1年かけて少しずつ進めて参りますし、フォローもありますので、会員のみなさまは動画で復習などしながら、是非ともついて来てください。

 

 続いては、雨後の竹の子の如く(?)成長著しい、江見木綿子先生による臓象生理学。

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 今回は、肺の臓と大腸の腑です。 

 一の会教科書「時空と臓象経絡」を用いて、簡潔にまとめて解説。

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 非常によく教科書を読みこみ、やはり臨床に即した理解を求めている姿に、筆者金澤は嬉しく、また感心させられます。

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 例えば、肺の臓の機能として、宣発(宣散)と粛降という真逆の気の向き・働きがあります。

 江見先生は、粛降作用にこそ肺の本来の働きがあるのであって、宣発作用に関しては、むしろ他臓の協調的な作用こそがそれを可能にしているのだと。

 肺の臓はただその作用が行われる舞台を為しているのではないか、と説かれました。

 それは、喘息などの呼吸器の病を治療する場合、肺の臓よりもむしろ他臓を治療しなければ治らないことも含めての解説でした。

 これで「一の会教科書」も、新たに書き加える項目が増えたことになります。^^

 

 お次は経絡学です。

 今回、初めて講義を担当してくださいました新妻先生。

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 かなり緊張されていましたが、ご自身で出来る精いっぱいの勉強をしてきておられました。

 人前で話すには、自分の中で十二分にこなれている必要がありますし、また勇気も必要です。思うように話せないことも多々あります。

 しかしながらその体験は、自分自身の理解・学びを深めてくれます。

 新しいことや役割にチャレンジする・・・これだけでも素晴らしいのです!

 

 「鍼道 一の会」では、参加者のみなさまに、随時こうした機会を設けております。

 もちろん、講師全員でフォロー致します。

 我こそはと思われる方は是非!ご自身の学びのためのチャレンジをお待ちしております。

 

 そして最後の最後に少しだけ、筆者金澤も登場させて頂きました。

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 金澤にとって、みんなで集まって共に学ぶことはとても楽しく、幸せな時間でもあります。

 

 会員のみなさま、雨の中お疲れさまでした。ありがとうございました。

 またお会いいたしましょう!!

 

 

 次回、『鍼道 一の会』臨床医学講座は5月27日(日)です。

(大阪・南森町の大阪医療技術学園専門学校実技室をお借りして、開催させていただきます。)

 

 『鍼道 一の会』は、随時入会を受け付けております。

 興味が湧いた、面白そう、ピン!と来た方、どうぞお問い合わせください。

 お問い合わせは

 『鍼道 一の会』 事務局 大上(おおがみ)まで

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