ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

活動報告ー6月基礎講座

 6/10、梅雨入り宣言が出た直後の大阪。幸い、降雨は免れ、曇天の中開催させていただきました「鍼道 一の会」東洋基礎医学講座のレポートです。

 

 台風接近の影響もあったのか湿気が満載のこの日、金澤・大上ともに朝から忘れ物が続出! …「湿邪」の仕業?ってことにしておきましょうか…^^;

 

 さて冒頭は、そんな湿気の邪気も吹き飛ばすかのような、元気みなぎる永松副代表による「易学講義」

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 「混沌」とは?「太極を立てる」とは、どういうことなのか。

 太極を立てるに至るプロセスについてもお話しして下さいました。

 (筆者金澤は、朝一番に患者さんから往診依頼の連絡があり、聞き逃してしまいました…)

 

 前回の講義で出されていた宿題。「八卦」を、学生さんを名指しして、書いて頂きました。カメラを向けますと余裕の表情!見事にクリアしてくれました。

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 「鍼道 一の会」では、参加型の講義を行っていますので、学生や初学者であってもどんどん前に出てきて頂いて、みんなで歩みを進めます。

 この学生さん、筆者が作成した「太極から八卦まで」の動画を見ながら覚えたとのこと。

 うれしいですねぇ。(^^♪

 ▶易学の基礎の基礎 太極から八卦まで - YouTube

 

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 自分が立てた「太極」の意味をしっかりと掴み、そこから両儀→四象→八卦→六十四卦・・と演変するプロセスをたどり、必要であれば384爻まで行っても良いが、必ずまた太極・両儀(陰陽)に戻って来れること。ここが肝腎なのです!

 臨床においても同じです。分けて分けられないひとつの生命体を、便宜上分けていく。が、必ず「一」に戻ってくるのです。

 

 続きましては、<江見ワールド>という言葉がすっかり定着した感がある、江見木綿子先生による「臓象学」

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 今回は、「脾の臓・胃の腑」です。

 江見先生は、教科書の内容を咀嚼し、ご自身の言葉で語られます。そしてそこからイメージされることを随所に散りばめて語られますので、臓腑の特徴を理解しやすいと定評があります。

 

 お昼休憩と、腹ごなしを兼ねた身体学を挟んだのち、午後からも引き続き江見先生による「経絡学」。

 <江見流>の漢文読み下しは、初学者の方にも非常にわかりやすいと好評です。

 先ほどの学生さんにも再び登場いただき、経絡流注の読み下しにチャレンジしていただきました。

 そしてこの方も↓

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 これまた見事にクリアされました(^^)!

 

 人前に出て話すことは、それだけで勇気が要りますし緊張も疲れもします。

 講師陣のみが前に出て、みなさまを引っ張っていくのも良いとは思いますが、人前で開示することで得られるものはそれ以上に大きいということを、皆様に実感していただければと願っております。

 

 そして、本日の講座もいよいよ終盤、稻垣座長による「東医理論」

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 「易学」の精神にのっとり、人間を理解するための道具としての認識論の整理。

 生体を太極とし、臓腑と経絡を両儀と見立てて、そこから細分化してまた太極に戻ります。

 

 筆者はまたもや患者さんとのやり取りで、聞き逃した部分もありますが、

 ◆十二正経は、経別・経筋・十五絡を合わせた完成型。

 ◆十二正経と奇經八脉は同列ではなく、異なる切り口で人体を認識したもので、一旦は別の概念として捉える。

 など、稻垣座長の理路整然としたシャープな思考でまとめてくれました。

 

 また開・合・枢理論においても、古典を尊重する立場は堅持しつつ、あえて古典と異なる解釈・意味付けをしていくことの重要性を提示されました。

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 例えば、陰経を例にとりますと、古典の記載そのままであれば以下のようになります。

 開⇒太陰

 合⇒厥陰 

 枢⇒少陰

 

 ところが、臓腑の生理機能を考慮し、臨床に用いやすくするには、以下のように置き換えても良いのではないかと。

 開⇒太陰

 合⇒少陰 

 枢⇒厥陰

 

 まだ追試の余地は残るものの、今後検証していく価値は大きいと感じました。

 

 

 続いて最後の締めくくりはこの人、永松副代表による「身体学」

 今年度のテーマ「六字訣」をみんなで行いました。

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 「六字訣」とは、古代中国から現代に伝わる養生法のひとつで、六つの動きに合わせて、六つの呼気(発声)を変化させて行う吐納法です。

 

 一通りをみんなで行った後は、推手です。

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 初めての方は、個別に手厚く指導を受けます。

 

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 経年者の方は、互いの「気」を感じながら練ります。

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 画像ですと、腕を組み合っているだけにしか見えないと思いますが、互いの身体の重心の位置とその変化を、感覚的に追いかけています。

 この感覚は、切診時に威力を発揮致します。

 

 ある程度の域に達しますと、相手の性格や心の動きなどが読めるようになってきます。

 この「身体学」のおかげで、脈診をはじめ切診に自信が持てるようになってきた、とおっしゃる先生が多く出てこられました。

 うれしいですねぇ~。

 

 そして何より、長時間座りっ放しで停滞した心身の気を伸びやかに通じさせてくれます。

 みなさま、すっきりとした面持ちでの解散となりました!

 この一か月、うまく養生してしっかりと梅雨を乗り切りましょう!

 お疲れさまでした。

 

 

 次回、『鍼道 一の会』東洋臨床医学講座は6月24日(日)です。

(大阪・南森町の大阪医療技術学園専門学校実技室をお借りして、開催させていただきます。)

 

 『鍼道 一の会』は、随時入会を受け付けております。

 興味が湧いた、面白そう、ピン!と来た方、どうぞお問い合わせください。

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