ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

163.太陰病 277条 宜四逆輩

【二七七条】

自利、不渴者、屬太陰、以其藏有寒故也、當温之。宜服四逆輩。二。

自利して、渴せざる者は、太陰に屬す。其の藏に寒有るを以ての故なり。當に之を温むべし。四逆輩(しぎゃくはい)を服すに宜し。二。

 下痢をしても、口渇が無いのは、臓に寒があるためだと述べられています。

 そして臓を温めるには、少陰病位の方剤である四逆湯類が良いと記されています。

 「宜し」ですから、四逆湯類の他に、理中丸や真武湯でも良いと思います。

 この条文中に記されている口渇なのですが、下痢をしていて口渇が無いのは、一般的なことで、少陰病・厥陰病では口渇のある場合もあると大塚敬節は述べています。

 厥陰病はともかく、少陰病だと臓に寒があるのですから、口渇が無いはずだと思うのですが、なぜ口渇が現れる場合があるのでしょうねぇ。

 その条文に行き当たりましたら再考したいと思います。

 やはり通り一遍の鑑別では、心もとないですね。

 確信を持って、診断治療したいものです。

 278条は、原文と読み下し文のみの掲載です。

 

【二七八条】

傷寒脉浮而緩、手足自温者、繫在太陰。太陰當發身黄。若小便自利者、不能發黄。至七八日、雖暴煩下利、日十餘行、必自止。以脾家實、腐穢當去故也。

傷寒、脉浮にして緩、手足自ら温かき者は、繫(かか)りて太陰に在り。太陰は當に身に黄を發すべし。若し小便自利する者は、黄を發すること能わず。

七、八日に至りて、暴煩(ぼうはん)し、下利(げり)日に十餘(よ)行(こう)なりと雖も、必ず自ら止む。脾家實し、腐穢(ふあい)當に去るべきを以ての故なり。