ブログ『鍼道 一の会』

『鍼道 一の会』は、「福祉への貢献」を目的に、「伝統医学」を規範に、「鍼灸」を手段に、「大阪市」を本拠地に据え、活動を続けている団体です。

肺炎と生薬

新型コロナウィルスへの国家単位での警戒により、旧型コロナウィルスやインフルエンザウィルスなどの流行も減って、2018年は9.4万人だったと言われる肺炎による死者(https://hc.nikkan-gendai.com/articles/270172)が、結果的には近年最少になってくれることを願いたい。

さて、もしも自分が感染して、無症状という訳にはいかなくなったら、どうするか。

上の記事では「生体防御機能の衰え」ということが書かれているが、「免疫の暴走」(花粉症のように)もまた問題だ(https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/022000115/)。
まさに東洋医学が言うところの「虚実」である。
その両種の問題を、自分の場合は、自分の鍼灸のみを頼って解決しようとするだろう。
ただ、それを選択する理由は、治癒を最優先としたいからではない。
新型コロナウィルスと同じく、当時の中国では未経験の感染症だったと思われるものへの対応の記録が書かれた『傷寒論』という本を読み、それをヒントに自分流の鍼灸術を組み上げた人間としては、誠実に生きようとすると、単にそうするしかないだけなのだ。
僕は、我が身に訪れた試練にも耐え抜けた手段を稼業とすることで、これからも自分の人生を気持ち良く過ごしていきたい。

っていうか、正直、検証したい。
鍼灸による実践とそれに対する純粋な反応を、経過として追い掛けたい。
だから、自分への漢方薬の使用は避けたい。

https://hc.nikkan-gendai.com/articles/270172?page=2』にある「膿性の痰」には桔梗(キキョウ)が効いてしまうかも知れない。
桔梗は「龍角散」などにも入っているので、手に入れるのは比較的簡単な生薬だ。
しかし、「膿性の痰」は「細菌性肺炎」時に出現するものなので、今回はあまり出番は無いかも知れない。

ならば、『https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200229/k10012308111000.html』にある「33.4%」の「たん」へは、『傷寒論』の時代なら何を使ったのだろうか。
ここは正直、まだ確かな体験が少ないので悩むのだが、今のところ、無色透明の痰が大量に出ることで呼吸器が苦しんでいたならば細辛(サイシン)を、粘りの有る痰を喀出できないことで呼吸器が苦しんでいたならば貝母(バイモ)を使っていたのではないかと考えている。
とにかく、その苦しみ方をよく観察して選択していたことだろう。
貝母を試すには「ダスモック(清肺湯)」を購入するのが手っ取り早いが、その他の生薬もたくさん含まれているため、今の自分に悪影響をもたらす物が入っていないかどうかの確認が必要だ。
細辛(サイシン)は「小青竜湯」に入っているが……ダスモック以上に取り扱いに注意が必要な処方で、数回以上の連続した服用は基本的にはしない方が良い。

「18.6%」の人に生じる「息切れ」の多くへは、恐らく杏仁(キョウニン)で対応したことだろう。

そして、何と言っても「67.7%」の人に生じる「せき」だが、これへは五味子(ゴミシ)を使ったことだろう。
ただ、この五味子という生薬は漢方界でもマイナー(だと感じる)で、それなりの量を手軽に試用するための良い市販薬が無い。
だから、あくまでも個人の見解だが、市場には、咳を止めるために適した漢方薬は欠けている。
「からぜきには麦門冬湯」などと言われたりしているが、「麦門冬湯」は、あえて言い切れば、体力的に弱ったせいで咳まで出だした者には良いが、単純にからぜきが続いているだけの者には適切でない。
「38.1%」の人に出ている「けん怠感」に加えて、飲食の著しい減少が有るような時に初めて候補となってくるだろう。
さて、肝心の五味子であるが、これを試してみたい時ばかりは生薬として単体で購入するしかないと思うが、自分がもし咳をしやすい者だったなら、それだけの価値は有るように思う。
“咳が続くせいで頭部にのぼせや充血感が起こり、それでもなかなか止まらないような人”に良いのだろうと考えている。

以上の漢方薬や生薬だけでなく、解熱剤や消炎鎮痛剤や、もちろん抗菌薬も、自分が使うことは無いだろう。
抗菌薬は当然として、解熱剤に関しては、初体験の感染症を克服する上ではむしろ危険なのではないかと考えてのことである。